京都市立学校・幼稚園
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「いざ、卒業式へ」
 今、明日の卒業証書授与式のリハーサルを終えて校長室へ戻ってきました。市内のすべての中学校で、式の内容は同じですが、学校によって進め方やお作法が少しずつ異なります。本校のそれを確認したくてリハーサルを最初から最後まで観ました。明日の本番は立派で感動的なものになると確信したところです。
 さて、昨日の「3年生を送る会」では、1・2年生の大いなる成長を感じることが出来ました。幼かった1年生がいつの間にか身体だけでなく心も豊かになっていることに改めて気づかされました。子どもっぽくて、先生に注意されたり叱られたりすることが多かった生徒たちも、見事に自分に与えられた役割を全うしていました。元々、頑張る生徒の多い学年です。「3年生を送る会」の取組では、そんなこの学年のよい部分が全部出たと思います。
 2年生。いやーっ、迫力満点の演出に驚きました。『ここまでやるか!』と思わされました。恥ずかしがり屋さんが多い学年で、どちらかというとパワー不足と思いがちでしたが、なんの何の、昨日の発表を観る限り「大人しい学年」のイメージは払拭されたと言ってよいでしょう。半月後には二条中学校を引っ張っていく学年になることを思えば嬉しい再認識です。
 3年生は流石でした。学年発表の演出もさることながら、その内容一つひとつの完成度が高く、目頭が熱くなる場面が何度もありました。今年度から取り入れられた“代表者によるスピーチ”は、そのどれもがきっと熱く深く後輩や教職員の心に届いたと思います。群読もスピーチも、そして合唱も、今回も後輩に対しての素晴らしいモデルとなりました。学校を代表して改めてお礼を言います。本当にありがとう。1・2年生は、君たちを目標にしてこれからの学校生活を送っていってくれると思います。
 実は、私が行事の成功を嬉しいと感じるのには別の理由があります。(裏理由です)二条中学校の生徒は確かに“よい子”ばかりなので立派な発表が出来ます。しかし、当然のことながら子どもの力だけでここまでの発表を作り上げることはできません。そこに教職員の指導の手が入っていることが見えるのが嬉しいのです。また、指導の意図を理解し、それに素直に従っている生徒と指導する教職員との信頼関係が見えることが嬉しいのです。これは、校長としての独特の喜びなのかもしれません。
 「3年生を送る会」と「卒業式の予行」を立派に終え、明日の「卒業証書授与式」本番を迎えるに至りました。3年生とはたった1年間の付き合いでしたが寂しい気持ちで一杯です。しかし、寂しさや悲しさは一旦胸に押し込め、明日は凛とした態度で臨みたいと思っています。子どもたちにとっては一生に一度きりの中学校の卒業式です。厳粛な中で整然と執り行い、彼らにとって一生忘れられない、喜びと感動のある式典にしたいと思っています。さあ、今年度も卒業証書授与式まできました。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「心情」
「…自分が二条中に行こうと思ったきっかけは覚えていないけど、今は二条中に来てよかったなと思っている。ここに来なければみんなと出会うこともなかったし、自分について見つめることもなかったんだろうし、二条中と出会わせてくれた人に感謝しないとな、と思う。…支援の多さに戸惑った。本当にびっくりしたし、正直支援がいやだった。自分だけが特別扱いされているみたいで恥ずかしかった。もちろん、今では支援にはとても感謝しているし、そのおかげでここまで困ることもあまりなく過ごすことが出来たと思う。それから、「5組さん」と言われるのもあまり好きじゃなかった。交流のみんなが気を遣ってくれたりすることはとても嬉しいことだし助かる。でもそれさえも特別扱いされているみたいでいやだった。1つ1つの支援に戸惑い、感謝すらできなかった。改めて、その時の自分はばかだなと思った。でもそのおかげで、自分がしてもらっていることに対して感謝は忘れてはいけないと学べたしよかったのかなと思う。…成長するにつれて、補聴器を人に見られることが恥ずかしいと思う気持ちが強くなった。これから社会へ出ていく上で、自分のことを自分から伝えていかなければいけないのに恥ずかしがっていてはだめだなと思うし、1つ1つのことに感謝の気持ちを忘れずに過ごしていきたいと思う。」
 5組の学級通信「ほちょうき」から抜粋しました。毎年、卒業前のこの時期に“自分史”を綴るのだそうです。中学生らしい文章の中に、戸惑いと苦悩、喜びと感謝など、正直な気持ちがよく表現されています。「ほちょうき」は、難聴学級の生徒と保護者の方の間の通信ですが、今回は3年5組の皆さんの了解を得て、一部を特別に紹介させてもらいました。彼らの正直な気持ちを多くの人に知って欲しいからです。
 社会には色々な立場の人が居ます。本校のHPには、毎日元気な生徒たちの笑顔の写真をアップしています。しかし、一方で学校に来にくい状況の生徒も居ます。カメラの前で笑顔を振りまくことのできる生徒を横目で見ながら複雑な心境で居る生徒もいることでしょう。それらの生徒の声をすべて拾うことは難しいのでしょうが、二条中学校の責任者として聞かなければいけないと思っています。上の文章のように、それで改めて知ったり確認できたりすることがあるからです。
 昨日の公立高校中期選抜に向けての激励会で、ずっと涙を流しながら話を聴いている生徒が居ました。その時以来、彼女のその時の心情を推量し続けています。また、今日の早朝、受検する高校へ向かう前に二条中学校へ来た生徒が居ました。誰に会うでもなく、じっと校舎(ヤシの木かもしれません)を見つめたのち、意を決したように歩き出しました。
 中学生は、もう十分に大人です。自分で色々に考え判断し行動します。そうして親や教師から徐々に離れていきます。彼らの成長を信じ、彼らの行動を見つめ応援し続けたいと思います。
 みんな、しっかり頑張るんやで!

『授業の様子』2年その3

 3組は国語。
 積極的に質問をする人が増えてきました。受け身の学習ではいけません。ドンドン能動的な学習をしていってください。
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『学校運営協議会 期末総会』

 2回目が、今年度の期末総会となりました。

 11月29日に発足以来、各部会で運営方針と事業計画を立てていただきました。
 今日は、来年度に向けてその報告会です。

 今後、もっともっとボトムアップで面白い企画が出てくることを期待しています。

 皆様、お忙しい中お集まりいただき有難うございました。
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「経験を次にいかす」
 ピョンチャンオリンピックが終わりました。冬季五輪最多の13個(金4・銀5・銅4)のメダルを獲得した選手たちの大活躍には多くの感動をもらいました。また、ジャンプの葛西選手やフィギュアスケートの宮原選手など、メダルには手が届かなかったものの、その姿から勇気と希望、感動をもらった選手もたくさんいます。
 ソチ五輪に続いて2大会連続で金メダルを獲得した羽生選手については、「怪我からの復活」がその話題になることが多いです。彼が、ソチ大会の前には東日本大震災との関連で報道されることが多かったのを覚えている人はどれくらいいるでしょうか。
 2011年3月11日、午後2時46分、大震災が発生した時、彼は出身地である仙台市のスケートリンクで練習をしていました。大きな揺れでリンクの氷が波打ち、壁が崩れ落ちる中、彼はスケート靴を履いたままで逃げました。自宅も大きな被害を受け、家族4人が避難所で暮らす生活も経験しました。その後、既にその実力が有望視されていた羽生選手は、コーチのつてで練習の拠点を横浜に移します。そこでも故郷の惨状が報道されるたびに「スケートをやっている場合じゃない!」と止めることも考えます。しかし、多くの人の励ましと期待に自分自身を奮い立たせて練習し続けました。そして迎えた五輪本番では、被災地の人達の思いを胸に滑り、見事に金メダルを手にしたのでした。
 4年後の今大会では、金メダル候補の筆頭に挙げられていたにも拘らず、練習中に大怪我をします。その後のすべての試合には出場せず治療とリハビリを続け、オリンピックがぶっつけ本番の復帰戦となりました。多くのファンやコーチ陣だけでなく、本人さえもが不安な中、見事に66年ぶりとなる2大会連続の金メダリストとなったのです。栄光の裏には様々な秘話があるものです。
 五輪と共に2月が終わります。3月になると2週間ほどで卒業と学年修了の時を迎えます。中学生の皆さんは、3年間を、或いはこの1年間を悔いなく過ごせたでしょうか。『もっと出来ることがあった…』と思っている人もいるでしょう。保護者の方や教職員も同様です。子どもたちのために、もっと出来ることがあったかもしれません。
 平成29年度のまとめの時期です。4月になれば、3年生は次の大きな舞台へと出ていきます。1・2年生にも新たなステージが待っています。
 1年にはサイクルがあります。4月に入学式があってGWには春体、修学旅行と体育大会を経て夏休み、夏季大会の後には文化祭。新人戦、生徒会改選にチャレンジ体験、冬休みが明けると本格的に受験体制…、1年なんてあっという間です。
 人は、経験を糧にして生きていくことが出来ます。今年度の経験を来年度の生活へいかしましょう。たとえよくないことがあったとしても、羽生選手がそうであったように、それをバネにして跳ね上がってほしいと思います。来年度を輝かしい1年にするためにも、今年度の締めくくりをしっかりとしてください。君たちなら十分にそれが出来ます。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「山あり、谷があって…」
 昨晩は、多くの人が固唾をのんでTV画面に食いついたことでしょう。ピョンチャン五輪スピードスケートの団体パシュートの決勝戦です。
 まだ多くの人が起きている時間帯でもあったので、家族で応援した人も多かったのではないかと思います。それにしても凄かった。そして素晴らしかったです。対戦相手のオランダも強く、一時はオランダにリードを許しました。ラスト半周。圧倒的なリードを奪ったタイミングで日本の各地から「ヨッシャ、勝ったーっ!」と大きな声が上がったのではないかと思います。(少なくとも、我が家ではそうでした。)
 先日までは金・銀のメダルを獲得した小平選手を「凄い!」と思っていたのに、何と高木選手は金・銀・銅のメダルをすべて獲りました。こんな人っているんですね。
 彼女は、15歳で初めてバンクーバーオリンピックに出場しました。しかし、次のソチ大会では候補から外れます。そして、今大会の栄誉です。もの凄い練習量をこなし、もの凄い精神力でこの8年間を過ごしてきたのでしょう。姉に憧れてスケートを始めた彼女はその姉と一緒にゴールドメダリストになりました。これも快挙です。
 一年のほとんど(300日だと報道されていました)をメンバー(選手とスタッフ)と一緒に過ごし、『チームワークと練習量ではどこの国にも負けない』という自信をもって今大会に臨んだそうです。
 さて、話題を私たちの生活場面に戻しましょう。
 今日は、公立高校前期選抜の合格発表日です。今、次々と結果をもって3年生が学校へ帰ってきています。毎年、この時は生徒に会うのがつらいです。前期選抜では少なからず不合格者が出るからです。ほとんどの高校には、一緒に受検したメンバーで発表を見に行きます。全員揃って合格していればよいのですが、今回はなかなかそうもいかないのが現実です。発表会場では、仲間のことを慮るがゆえに合格者も心境は複雑でしょう。結構しんどい状況が想像されるので『発表の方法を改善できないものか』と考えもしますが、一方で『これでいいんだ。そういう現実を受け止められる心の強さを持たせないと』とも思い、今年もまたどちらにも決められません。
 今日、願った結果を得られなかった人たちは、人生の先が真っ暗になったような気持ちでいるのかも知れませんね。
 先ほど高木選手のことを書きました。高木選手は、バンクーバー五輪では、出場選手中最下位。ソチ五輪では代表選考からも漏れました。それでも頑張り続ける気持ちが今回の栄光を掴ませたのです。進路変更もまたよしです。何年か経って、『自分の歩んできた道がよかった!』って思えるようにしてほしいです。
 皆さんにとってのゴールは、まだまだずっとずっとずーっと先です。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「ホッとが半分 悔しいが半分」
 「メダルが獲れて“ホッ”としている気持が半分です。でも、金メダルを狙ってきて、獲れそうだったので悔しい気持ちが半分です。」ピョンチャン五輪のノルディック複合ノーマルヒルで2大会連続銀メダルを獲得した渡部暁斗選手のインタビューが印象的でした。また、同じようなことをジャンプの高梨選手、スピードスケートの小平選手が言っていたことも強く心に残っています。
 高梨選手が銅メダル獲得の瞬間に涙したのを見て、思わずもらい泣きしそうになりました。高木選手と小平選手のスピードスケート1000mの競技を『いけー!頑張れ!』と念じて見守りました。ピョンチャンとの間には時差がないため、今大会はライブで観戦出来るのも嬉しいですね。
 彼らがオリンピックに向けて取り組んできた練習内容とかけてきた時間は、我々の想像を絶するものだと思います。また、期待されればされるほど大きくなるプレッシャーとの戦いも相当なものだったはずです。長くソフトテニス(はじめは軟式テニス)という競技をしてきました。自分なりに頑張ってきたという自負もありますし、それを通して勝つ喜びも負ける悔しさも味わってきました。そして、試合のたびにプレッシャーとも戦ってきました。私でさえそんなだったのに、彼らは世界一を目指して戦っているのです。その重圧が想像を絶するものだと書いた理由です。
 重圧から解放され帰国した選手が「今一番したいことは何ですか」という問いに対して次のように答えていました。伊藤選手「温泉に入りたい」。高梨選手「お布団に入ってぐっすり眠りたい」。是非、ゆっくりと心身の疲れを癒してほしいと思います。
 さて、私立高校入試が終わり、明日は公立高校前期選抜です。
 3年生の多くは、今晩から再びプレッシャーと闘わなければなりません。今は世界と戦うことと無縁な彼らにとってはこれ以上大きなものはないでしょう。どうぞ、それに押しつぶされることなく踏ん張り、乗り越えてほしいと思います。しんどいのは自分だけではありません。クラスの仲間も、学年の友達も、そして、もっといえば、ライバルとなる他校の3年生も同じなのです。
 オリンピックのメダリストたちのインタビューを聴いていて、もう一つ共通点があることに気づきます。
「これまで支えて頂いた方へ感謝の気持ちで一杯です。何とかメダルが獲れて、少しは恩返しができました。」
 3年生の皆さん、皆さんの周りには保護者の方や先生方など、皆さんを支えてくれている人がたくさんおられます。一緒に戦う仲間の存在と同様に、その人たちの存在と感謝の気持ちを忘れず、明日以降も全力を尽くしてください。皆さんを応援する一人として、私からも心からエールを贈ります。粘れ! 逃げるな! 頑張るんやで!

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「開かれた学校教育」
〇大人の人と一緒に道徳の授業を受けることによって様々な視点から考えることが出来たのでよかったです。また、おばあちゃんの家に行ったら日頃の感謝の気持ちを伝えたいと思います。
〇初めは緊張していて、全然楽しみじゃなかったけど、本当に楽しかったです。上手に進行できたかはわからないけど、普段の道徳と違って大人の方たちとお話が出来てよかったです。自分のおばあちゃんもお話と同じような状況だから、今日お話できて改めて家族で支えていくべきなんだと思いました。こんな体験ができて本当に嬉しいです。
 2月1日に2年で行った「ふれあいドートク in 二条」後の感想文から拾いました。
「ふれあいトーク」は10年程前から全市で行われている取組で、地域の大人と中学生が話す機会をもつことによって、お互いのことをよりよく理解しようとするものです。はじめられた当時は、一部のやんちゃな生徒を見て社会に「中学生は怖い!」というイメージが残っており、それを払拭したい気持ちもあって学校側も積極的に進めてきた経緯があります。ところで、せっかくの機会をもっと学校教育に活かせないかと、以前に校長を務めた学校で「ふれあいトーク」ならぬ「ふれあいドートク」と改めて始めました。当時から道徳教育に力を入れていましたので、保護者や地域の方が参加してくださるこの場面は、生徒に異年齢の方々の価値観や考え方を知らせる絶好の機会であると考えたのです。結果は、上の感想にある通り大成功だったと思います。ただし、「ふれあいトーク」としては、話し合いの場面が短かくなり、『物足りない』と感じられた参加者の方も居られたかもしれません。
〇奥村先生は僕たちに働く楽しさを教えてくださり、そして目標がなかったら前には進めないということがわかりました。
〇働くとは、「人のために動く」とおっしゃった時に、私は「確かに!」と思いました。私も将来、先生のように人のために動ける大人になりたいです。
 こちらは、一昨(5)日、書家の方に来ていただき、1年生を対象に「働くとは」というテーマでお話をしていただいた際の感想文の一部です。「ふれあいドートク」の場合と同じく、普段の学校教育、つまり生徒と教師だけの教育では伝えきれない内容が子どもたちの心に届けられたことが分かります。
 “開かれた学校教育”と言われて久しいです。また、これは新しい学習指導要領でも特に強調されています。学校の門を開き、自由に学校教育を観て頂くと同時にドンドン保護者や地域の方、専門職の方に学校へ入ってきていただき、そのお力を借りてより広く深い教育、生活に密着した教育をしていきたいと改めて感じています。
 ご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。

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「準備」
 28日(日)、大阪国際女子マラソンで初マラソンを走った松田瑞生選手が見事な優勝を果たしました。優勝インタビューでのバリバリの大阪弁と最後に発した「イェーッ!」が妙に可愛く、今や"時の人"です。
 東京オリンピックのマラソンの代表選手を決めるために、来年9月に新たな選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が行われるそうです。そして、この試合の上位3人に入ったものの中から2人が代表に決まるということです。大阪国際女子マラソンは、このMGCへの出場権をかけた試合でもありました。今大会では、松田選手の他に、既にMGCへの出場資格を持つ前田穂南選手が優勝の有力候補として注目されていました。
 2人はトップ集団の中を走っていました。25キロ過ぎで飛び出したのは前田選手です。このまま逃げるのかと思いきや、集団の中からもう一人抜け出して前田選手を追い、その差をどんどん詰めている選手が居ます。松田選手でした。雪が舞う大阪の街で、ストライド走法の前田選手をピッチ走法の松田選手が追いかけます。そして、その距離がドンドン縮まります。とうとう30キロを過ぎたあたりで抜き去りました。この間、TV画面に釘づけにされたのは私だけではなかっただろうと思います。
 解説によれば、前田選手と松田選手は同じ高校の出身。前田選手が1年後輩だということです。松田選手にしたら「後輩のアンタには負けられん!」そんな気持ちで走っていたのでしょう。トップに立ってしばらくした時、沿道から指示と声援を送るチームの監督とお母様に対して小さくガッツポーズをしたのも印象的でした。
 初マラソンで大会初出場。しかも初優勝を飾った松田選手は奇跡のシンデレラガールのように思われがちですが、この日に向けて着々と準備を重ねてきたことが後に分かってきます。中学校から陸上を始めた彼女は、身体が反(そ)る癖を修正するため、高校時代から腹筋を鍛えてきました。専門書を読んで研究し「腹斜筋があると走れる」ということで前よりも横の筋肉を鍛えてきました。"なにわの腹筋女王"と呼ばれるほどのそれを作り上げるのに1日に1時間半から2時間をかけて2000回から多いときには3500回もの腹筋をします。全国高校駅伝と都道府県対抗女子駅伝で区間賞を獲得、2016年には全日本実業団10000mで優勝、2017年には日本陸上選手権10000m優勝、アジア大会銅メダル、世界陸上にも出場を果たしています。初マラソンではありましたが、実績は十分だったのです。
 結果を見て「すごい!」と評価を受けることには、周到な準備が必要です。
 2月になると、いよいよ本格的に受験(検)が始まります。それまでにできる限りの準備をして、来たるべき本番に備えてほしいと思います。3年生の皆さん全員が、松田瑞生選手のように輝けることを願っています。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「相手意識で」
 強烈な寒波が日本列島を襲っています。昨朝の京都の最低気温は−3.6度。今シーズン一番の冷え込みだったそうで、二条中学校内外もすっかり雪化粧をしました。
 さて、新しい学習指導要領が出される頃から言われてきたことですが、10〜20年後には今の社会にある仕事の約半分がなくなると予想されているそうです。それらはAI(人工知能)によって取って代わられる時代がやってくるというのです。確かにそれが言われた頃、将棋や囲碁のプロがAIに敗れたのには少なからず衝撃を受けました。なくなるだろうと予想されている仕事の中には、スポーツの審判・レストランの案内係・電話のオペレーター・レジ係・簿記や会計の事務員・ホテルの受付などがあって、これらの中には既にロボットが行っている仕事もあり十分に納得できます。一方、残るであろうと予想されている職業は、人間の感情と向き合う仕事や人と直接向き合う仕事で、その中には「教師」も含まれます。
 そこで、これまで以上に大事だと言われ出したのがコミュニケーション力です。相手の立場や気持ちを理解しながら話が聴けたり自分の考えが述べられることの重要性が強調されています。ところで、この力はどのようにして付けられていくのでしょうか。もちろん本人の性格にもよるでしょうが、多くの場合、小さな頃から人とどのような関わり方をしてきたかが重要です。教育や保育に関わるプロ(教師や保育師)は意識的に相手意識に立った関わり方を指導します。しかし、普通の家庭ではそういう知識も技術もない中で、なかなかそこを意識した子育ては出来ないものです。まして、近頃はひとり親家庭や夫婦共働きの家庭が多いので、ゆとりを持って子育ての出来る家庭は少ないようです。また、幼児期から塾や習い事で忙しい毎日を送っている子どもも少なくありません。更に、家庭でその部分を大切に育ててきても、後にできる友人関係の中でそれが壊されてしまう場合もあるかもしれません。
 有名大学を卒業した人が、人間関係が上手く結べずに離職や転職を余儀なくされることもあるようです。職場の人達との関係づくりは勿論のこと、仕事上で出会う人との関係が上手く結べないと社会を生き抜いていくのは難しいです。 
 コミュニケーションを図るうえで、最も大切なのは「相手の立場や気持ちを考える」ことだと思います。“優しい人”“親切な人”“暖かい人”“分かってくれる人”など、人からそのように思われている人は、たいてい人間関係を結ぶのが上手です。
 コミュニケーション力というと、そういうスキル(技術)を身につけなければならないと捉えられがちですが、話し方の巧みさや内容の豊かさはそれほど重要でないように思うのです。それよりも、相手の気持ちに立って話したり行動したりできること、これがこの力の肝だと思うのですがどうでしょうか。

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学校行事
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3/21 春季休業開始
京都市立二条中学校
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