京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2024/03/28
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『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「山あり、谷があって…」
 昨晩は、多くの人が固唾をのんでTV画面に食いついたことでしょう。ピョンチャン五輪スピードスケートの団体パシュートの決勝戦です。
 まだ多くの人が起きている時間帯でもあったので、家族で応援した人も多かったのではないかと思います。それにしても凄かった。そして素晴らしかったです。対戦相手のオランダも強く、一時はオランダにリードを許しました。ラスト半周。圧倒的なリードを奪ったタイミングで日本の各地から「ヨッシャ、勝ったーっ!」と大きな声が上がったのではないかと思います。(少なくとも、我が家ではそうでした。)
 先日までは金・銀のメダルを獲得した小平選手を「凄い!」と思っていたのに、何と高木選手は金・銀・銅のメダルをすべて獲りました。こんな人っているんですね。
 彼女は、15歳で初めてバンクーバーオリンピックに出場しました。しかし、次のソチ大会では候補から外れます。そして、今大会の栄誉です。もの凄い練習量をこなし、もの凄い精神力でこの8年間を過ごしてきたのでしょう。姉に憧れてスケートを始めた彼女はその姉と一緒にゴールドメダリストになりました。これも快挙です。
 一年のほとんど(300日だと報道されていました)をメンバー(選手とスタッフ)と一緒に過ごし、『チームワークと練習量ではどこの国にも負けない』という自信をもって今大会に臨んだそうです。
 さて、話題を私たちの生活場面に戻しましょう。
 今日は、公立高校前期選抜の合格発表日です。今、次々と結果をもって3年生が学校へ帰ってきています。毎年、この時は生徒に会うのがつらいです。前期選抜では少なからず不合格者が出るからです。ほとんどの高校には、一緒に受検したメンバーで発表を見に行きます。全員揃って合格していればよいのですが、今回はなかなかそうもいかないのが現実です。発表会場では、仲間のことを慮るがゆえに合格者も心境は複雑でしょう。結構しんどい状況が想像されるので『発表の方法を改善できないものか』と考えもしますが、一方で『これでいいんだ。そういう現実を受け止められる心の強さを持たせないと』とも思い、今年もまたどちらにも決められません。
 今日、願った結果を得られなかった人たちは、人生の先が真っ暗になったような気持ちでいるのかも知れませんね。
 先ほど高木選手のことを書きました。高木選手は、バンクーバー五輪では、出場選手中最下位。ソチ五輪では代表選考からも漏れました。それでも頑張り続ける気持ちが今回の栄光を掴ませたのです。進路変更もまたよしです。何年か経って、『自分の歩んできた道がよかった!』って思えるようにしてほしいです。
 皆さんにとってのゴールは、まだまだずっとずっとずーっと先です。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「ホッとが半分 悔しいが半分」
 「メダルが獲れて“ホッ”としている気持が半分です。でも、金メダルを狙ってきて、獲れそうだったので悔しい気持ちが半分です。」ピョンチャン五輪のノルディック複合ノーマルヒルで2大会連続銀メダルを獲得した渡部暁斗選手のインタビューが印象的でした。また、同じようなことをジャンプの高梨選手、スピードスケートの小平選手が言っていたことも強く心に残っています。
 高梨選手が銅メダル獲得の瞬間に涙したのを見て、思わずもらい泣きしそうになりました。高木選手と小平選手のスピードスケート1000mの競技を『いけー!頑張れ!』と念じて見守りました。ピョンチャンとの間には時差がないため、今大会はライブで観戦出来るのも嬉しいですね。
 彼らがオリンピックに向けて取り組んできた練習内容とかけてきた時間は、我々の想像を絶するものだと思います。また、期待されればされるほど大きくなるプレッシャーとの戦いも相当なものだったはずです。長くソフトテニス(はじめは軟式テニス)という競技をしてきました。自分なりに頑張ってきたという自負もありますし、それを通して勝つ喜びも負ける悔しさも味わってきました。そして、試合のたびにプレッシャーとも戦ってきました。私でさえそんなだったのに、彼らは世界一を目指して戦っているのです。その重圧が想像を絶するものだと書いた理由です。
 重圧から解放され帰国した選手が「今一番したいことは何ですか」という問いに対して次のように答えていました。伊藤選手「温泉に入りたい」。高梨選手「お布団に入ってぐっすり眠りたい」。是非、ゆっくりと心身の疲れを癒してほしいと思います。
 さて、私立高校入試が終わり、明日は公立高校前期選抜です。
 3年生の多くは、今晩から再びプレッシャーと闘わなければなりません。今は世界と戦うことと無縁な彼らにとってはこれ以上大きなものはないでしょう。どうぞ、それに押しつぶされることなく踏ん張り、乗り越えてほしいと思います。しんどいのは自分だけではありません。クラスの仲間も、学年の友達も、そして、もっといえば、ライバルとなる他校の3年生も同じなのです。
 オリンピックのメダリストたちのインタビューを聴いていて、もう一つ共通点があることに気づきます。
「これまで支えて頂いた方へ感謝の気持ちで一杯です。何とかメダルが獲れて、少しは恩返しができました。」
 3年生の皆さん、皆さんの周りには保護者の方や先生方など、皆さんを支えてくれている人がたくさんおられます。一緒に戦う仲間の存在と同様に、その人たちの存在と感謝の気持ちを忘れず、明日以降も全力を尽くしてください。皆さんを応援する一人として、私からも心からエールを贈ります。粘れ! 逃げるな! 頑張るんやで!

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「開かれた学校教育」
〇大人の人と一緒に道徳の授業を受けることによって様々な視点から考えることが出来たのでよかったです。また、おばあちゃんの家に行ったら日頃の感謝の気持ちを伝えたいと思います。
〇初めは緊張していて、全然楽しみじゃなかったけど、本当に楽しかったです。上手に進行できたかはわからないけど、普段の道徳と違って大人の方たちとお話が出来てよかったです。自分のおばあちゃんもお話と同じような状況だから、今日お話できて改めて家族で支えていくべきなんだと思いました。こんな体験ができて本当に嬉しいです。
 2月1日に2年で行った「ふれあいドートク in 二条」後の感想文から拾いました。
「ふれあいトーク」は10年程前から全市で行われている取組で、地域の大人と中学生が話す機会をもつことによって、お互いのことをよりよく理解しようとするものです。はじめられた当時は、一部のやんちゃな生徒を見て社会に「中学生は怖い!」というイメージが残っており、それを払拭したい気持ちもあって学校側も積極的に進めてきた経緯があります。ところで、せっかくの機会をもっと学校教育に活かせないかと、以前に校長を務めた学校で「ふれあいトーク」ならぬ「ふれあいドートク」と改めて始めました。当時から道徳教育に力を入れていましたので、保護者や地域の方が参加してくださるこの場面は、生徒に異年齢の方々の価値観や考え方を知らせる絶好の機会であると考えたのです。結果は、上の感想にある通り大成功だったと思います。ただし、「ふれあいトーク」としては、話し合いの場面が短かくなり、『物足りない』と感じられた参加者の方も居られたかもしれません。
〇奥村先生は僕たちに働く楽しさを教えてくださり、そして目標がなかったら前には進めないということがわかりました。
〇働くとは、「人のために動く」とおっしゃった時に、私は「確かに!」と思いました。私も将来、先生のように人のために動ける大人になりたいです。
 こちらは、一昨(5)日、書家の方に来ていただき、1年生を対象に「働くとは」というテーマでお話をしていただいた際の感想文の一部です。「ふれあいドートク」の場合と同じく、普段の学校教育、つまり生徒と教師だけの教育では伝えきれない内容が子どもたちの心に届けられたことが分かります。
 “開かれた学校教育”と言われて久しいです。また、これは新しい学習指導要領でも特に強調されています。学校の門を開き、自由に学校教育を観て頂くと同時にドンドン保護者や地域の方、専門職の方に学校へ入ってきていただき、そのお力を借りてより広く深い教育、生活に密着した教育をしていきたいと改めて感じています。
 ご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「準備」
 28日(日)、大阪国際女子マラソンで初マラソンを走った松田瑞生選手が見事な優勝を果たしました。優勝インタビューでのバリバリの大阪弁と最後に発した「イェーッ!」が妙に可愛く、今や"時の人"です。
 東京オリンピックのマラソンの代表選手を決めるために、来年9月に新たな選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」が行われるそうです。そして、この試合の上位3人に入ったものの中から2人が代表に決まるということです。大阪国際女子マラソンは、このMGCへの出場権をかけた試合でもありました。今大会では、松田選手の他に、既にMGCへの出場資格を持つ前田穂南選手が優勝の有力候補として注目されていました。
 2人はトップ集団の中を走っていました。25キロ過ぎで飛び出したのは前田選手です。このまま逃げるのかと思いきや、集団の中からもう一人抜け出して前田選手を追い、その差をどんどん詰めている選手が居ます。松田選手でした。雪が舞う大阪の街で、ストライド走法の前田選手をピッチ走法の松田選手が追いかけます。そして、その距離がドンドン縮まります。とうとう30キロを過ぎたあたりで抜き去りました。この間、TV画面に釘づけにされたのは私だけではなかっただろうと思います。
 解説によれば、前田選手と松田選手は同じ高校の出身。前田選手が1年後輩だということです。松田選手にしたら「後輩のアンタには負けられん!」そんな気持ちで走っていたのでしょう。トップに立ってしばらくした時、沿道から指示と声援を送るチームの監督とお母様に対して小さくガッツポーズをしたのも印象的でした。
 初マラソンで大会初出場。しかも初優勝を飾った松田選手は奇跡のシンデレラガールのように思われがちですが、この日に向けて着々と準備を重ねてきたことが後に分かってきます。中学校から陸上を始めた彼女は、身体が反(そ)る癖を修正するため、高校時代から腹筋を鍛えてきました。専門書を読んで研究し「腹斜筋があると走れる」ということで前よりも横の筋肉を鍛えてきました。"なにわの腹筋女王"と呼ばれるほどのそれを作り上げるのに1日に1時間半から2時間をかけて2000回から多いときには3500回もの腹筋をします。全国高校駅伝と都道府県対抗女子駅伝で区間賞を獲得、2016年には全日本実業団10000mで優勝、2017年には日本陸上選手権10000m優勝、アジア大会銅メダル、世界陸上にも出場を果たしています。初マラソンではありましたが、実績は十分だったのです。
 結果を見て「すごい!」と評価を受けることには、周到な準備が必要です。
 2月になると、いよいよ本格的に受験(検)が始まります。それまでにできる限りの準備をして、来たるべき本番に備えてほしいと思います。3年生の皆さん全員が、松田瑞生選手のように輝けることを願っています。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「相手意識で」
 強烈な寒波が日本列島を襲っています。昨朝の京都の最低気温は−3.6度。今シーズン一番の冷え込みだったそうで、二条中学校内外もすっかり雪化粧をしました。
 さて、新しい学習指導要領が出される頃から言われてきたことですが、10〜20年後には今の社会にある仕事の約半分がなくなると予想されているそうです。それらはAI(人工知能)によって取って代わられる時代がやってくるというのです。確かにそれが言われた頃、将棋や囲碁のプロがAIに敗れたのには少なからず衝撃を受けました。なくなるだろうと予想されている仕事の中には、スポーツの審判・レストランの案内係・電話のオペレーター・レジ係・簿記や会計の事務員・ホテルの受付などがあって、これらの中には既にロボットが行っている仕事もあり十分に納得できます。一方、残るであろうと予想されている職業は、人間の感情と向き合う仕事や人と直接向き合う仕事で、その中には「教師」も含まれます。
 そこで、これまで以上に大事だと言われ出したのがコミュニケーション力です。相手の立場や気持ちを理解しながら話が聴けたり自分の考えが述べられることの重要性が強調されています。ところで、この力はどのようにして付けられていくのでしょうか。もちろん本人の性格にもよるでしょうが、多くの場合、小さな頃から人とどのような関わり方をしてきたかが重要です。教育や保育に関わるプロ(教師や保育師)は意識的に相手意識に立った関わり方を指導します。しかし、普通の家庭ではそういう知識も技術もない中で、なかなかそこを意識した子育ては出来ないものです。まして、近頃はひとり親家庭や夫婦共働きの家庭が多いので、ゆとりを持って子育ての出来る家庭は少ないようです。また、幼児期から塾や習い事で忙しい毎日を送っている子どもも少なくありません。更に、家庭でその部分を大切に育ててきても、後にできる友人関係の中でそれが壊されてしまう場合もあるかもしれません。
 有名大学を卒業した人が、人間関係が上手く結べずに離職や転職を余儀なくされることもあるようです。職場の人達との関係づくりは勿論のこと、仕事上で出会う人との関係が上手く結べないと社会を生き抜いていくのは難しいです。 
 コミュニケーションを図るうえで、最も大切なのは「相手の立場や気持ちを考える」ことだと思います。“優しい人”“親切な人”“暖かい人”“分かってくれる人”など、人からそのように思われている人は、たいてい人間関係を結ぶのが上手です。
 コミュニケーション力というと、そういうスキル(技術)を身につけなければならないと捉えられがちですが、話し方の巧みさや内容の豊かさはそれほど重要でないように思うのです。それよりも、相手の気持ちに立って話したり行動したりできること、これがこの力の肝だと思うのですがどうでしょうか。

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「“ほんまもん”の力」
 今週は2年生がたいへん貴重な体験をしました。司厨士(シェフ)の指導による調理実習と助産師さんによる性教育(講演会)です。
 京都市内の有名なホテル等でシェフとして活躍されている方々から一般人、特に中学生が料理について学ぶ機会はまずありえません。また、赤ちゃんの出産に立ち会っておられる現役の助産師さんの話は、生々しくもたいへん感動的でした。
 調理実習では、はじめに司厨士(シェフ)の方が説明しながら見本を示されます。包丁さばきを見つめるとき、生徒は瞬きすることさえ忘れているようです。調理の場面では、生徒の手を取って直接指導をしてくださいました。最も勉強になったのは質疑応答の場面です。生徒の質問に真摯に丁寧に対応してくださいます。「なぜそんなに背の高い帽子を被っているのですか?」この質問は、複数のクラスで出されました。「料理をする上で気を付けていることは何ですか?」この質問に対する答えは是非とも紹介しなければなりません。第一に清潔にすること、異物混入や食中毒防止には常に気を付けています。今回やお客様の前に出る際はこの帽子を被っていますが、調理場ではネット帽を被っているんです。(これには驚きました)次に、素材を無駄にしないこと。捨てる部分を最小限にするように心掛けています。最も大事にしていることがお客様のことを考えながら作ることです。調理する間中『おいしくなれ!』と念じています。お客様の「美味しかったです」の言葉が一番うれしいです。
 シェフからのメッセージは特に印象に残りました。出来あいの食べ物が豊富にあるけれど、一から料理を作ることに興味を持ってください。そして、食事の際は、それを作ってくださった方の思いや、食材を育てて下さった農家の方々の気持ちまで感じ、感謝の気持ちをもって食べてください。また、別のシェフは、朝ご飯を食べてくださいと仰いました。今の世の中を見て、朝食を食べる習慣を親から子へと繋いでいく必要があると感じておられるのだと思います。小さな頃から言われてきたことですが、プロの方々から改めて言われると心に沁みました。
 性教育では出産シーンのDVDと、出産の際の赤ちゃん自身の頑張りの話、そして、最後に話された「命は有難うで始まり、有難うで終わる」という話が特に印象的でした。「生まれてきてくれてありがとう」「今まで本当にありがとう」子どもが生まれたとき、父を看取ったとき、その両方の気持ちになったことを思い出し、私も思わず涙が出そうになりました。子どもたちの心にもしっかりと届いたように感じました。
 いずれにせよ、“ほんまもん”は凄いです。現場で感じ現場で学ばれたことには説得力があります。子どもと直接接している私たち教師には、その瞬間瞬間を子どもの学びの場面に代えていく力が必要だと今改めて感じています。

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「チームモラル」
 学校が本格的に動き出しました。授業も放課後や休日の部活動もです。今回は、土曜日や日曜日に部活動の練習を観ていて思ったことを綴ります。
 さて、どの学校のどの部でも、取り組んでいる練習の内容はあまり変わりません。でも、結果として勝てる部と勝てない部があります。もちろん、その部の伝統とか入部してくる生徒の質とかが大きく関わっていることは間違いありませんが、それだけでもないように思うのです。
 最近、テニス部の練習を見ていると、少々失礼ですが『ようやくこのレベルまで来たか』と感じています。長くテニスに関わってきた者としては、ここへきて急に『アドバイスしたく』なっています。「こういう場面では、この場所にこういうボールを打つと効果的だよ」これまではそんなアドバイスをしても、その意味が理解されなかったり、すぐに実行できなかったりしたため控えてきました。顧問の先生の粘り強い指導と子どもたちの活動が部をここまで引き上げました。さあ、これからです。
 秋の大会ベスト4の男子バスケットボールと野球の練習からは別のものが見えてきます。全員が同じ練習をしていますが、その練習の目的や効果、力を入れるべき瞬間を十分に理解した上で“きちっと”取り組んでいる人とそうでない人が見られます。毎日の練習ですから、この違いは結果に大きく影響すること間違いありません。
 10年程前、元サッカー日本代表監督の岡田武史氏の講演を聞いたことがあります。彼はその中で次のようなことを言いました。「新しいチームを率いる際、最初にランニングをさせるようにしている。グランドを何週か周らせたとき、平気でラインの内側を走る選手が多いチームはだめだ。反対に、全員が決められたことにきちん取り組む“チームモラル”が徹底している部なら、成長させるのに時間はかからない。」
 バレー部の練習に目を移します。技術的・体力的には引退した3年生と比べて劣っているようです。でも、練習に向かう意気込みと態度、声出しなどのムード作りでは負けていません。顧問の先生の指導によるところが大きいのでしょうが、チームを育てる大切なものです。最近はメキメキと力をつけているのが素人目にも分かります
 「真面目に」とよく使われます。この意味を深く考えなければなりません。先生に言われたことを忠実にこなすのも「真面目」だと思いますが、もっと突っ込んで、チームの全員がその意味や目的について理解して主体的に取り組める、そんな真面目さをもったチームなら、きっと早く上達するだろうと思うのです。
 部活動のことを書いてきましたが、学習に対しても同じです。時間を守る。忘れ物をしない。提出物を出す。宿題をする。そのことの大切さと必要性とを理解して実行する人はきっと伸びます。「何を小難しいことを。ちょっと位いいじゃないか!」そんな些細な気持ちが二条中学校の生徒集団(チーム)のモラルを崩すので要注意です。

『“てっぺん”獲りにいこうや!』〜Catch the top〜

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「新年のごあいさつ」
 1月1日、出水学区の「新春年始交換」に出席しました。案内を頂いた時、正直に言うと、『えーっ、ウソやろ。元旦からやるのか!?』そう思いました。校長になって8年、元旦から仕事は初めてです。しかし、お誘いを受けた以上、すべては学習と思って楽しみに参加しました。また、せっかく元旦から学校に行くのだから“二条ランの走り初め”をしてやろうと早めに来ました。開門前の二条城、しかも元日の朝です。重要文化財である東大手門が初日(はつひ)に照らされるのを観て何とも言えず厳かな気持ちになりました。
 会の冒頭、司会の方の「皆さんで新年のごあいさつを」という言葉に続いて全員で「あけましておめでとうございます!」と声を揃えました。50年以上も生きてきて、こんな経験は初めてです。聞くと、この会も50年以上続けられているということです。初めてでしたが清々しい気持ちになりました。連合会長のご挨拶に続いて上京区長のごあいさつです。何とその次は私に順番が回ってきました。感じたまま、今ここに綴っているようなことを話しました。こういう文化は大事です。知り合いの先生や家族からは「元旦からたいへんやなぁ」と言われましたし、当初私もそう感じていました。しかし、中に入ってみて初めてその良さや意義が分かるものです。今後はこの文化を残していく側の一人として参加させて頂きたいと結びました。
 年末には何年ぶりかで1泊2日の家族旅行をしました。近頃、“ペットも泊まれる宿”が増えてきたお蔭でみんなで行くことが出来ました。檸檬(れもん)は、車の中でも、宿についてからもずっと起きています。慣れない状況とみんなと一緒という興奮状態で眠れないのだと思います。ひょっとしたら、寝ていてはもったいないと思っていたかもしれません。こんなところは、小さな子どもと同じです。夜は、家族の布団に順番に潜り込んできて寝ていました。
 2日は、例年の通り早朝に大文字山に登って朝風呂(銭湯)に行きました。ブランチでおせちとお雑煮を食べてから初詣です。近くの神社と先祖の墓参りをします。勿論29日に墓掃除を済ませてありました。今年からは私たち4人でお参りしました。
 3日は、家族でスーパー銭湯に行ったのちに外食です。この他にもボーリングに行ったりDVDを観たり、年末年始はずっと家族と過ごしました。子どもたちが大きくなって、それぞれに用事を作っては出歩きますが、彼らも私たち夫婦との時間を大切に思ってくれていたようです。本当に久しぶりに一家だんらんの時間を楽しむことが出来ました。また同時に「家族の支えあい」も実感することが出来ました。
 十分に充電ができましたので、これで今年度の終了まで思いっきり働くことが出来そうです。一日一日を大切に、二条中学校の生徒や教職員、保護者や地域の皆様のためになることに全力を注いでいく所存です。今年もよろしくお願いします。

『“てっぺん”獲りに行こうや!』〜Catch the top〜

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「母と息子」
 「清人ちゃん」。母は今でも私のことをそう呼ぶことがあります。私は既に56歳、よい年をしてそんな風に呼ばれると“恥ずかしい”を通り越して“イラッ”とするときさえあります。特に人前では絶対にやめてほしいものです。
 11月下旬から二男が体調を崩して3週間ほど入院しました。妻は、仕事を休んで毎日見舞いに行き、しかも病室に付っきりでいました。大学生ですから煩わしく思うことがあっても当然です。友達が見舞いにやってきた際などは、妻にやや偉そうな(京都弁で言うなら“こずら憎い”)口をきくこともあったそうです。それでも、彼女は毎日通いました。この関係を観ながら、母の「清人ちゃん」と対比させて考えています。
 81歳になった母と私との年齢差は、当然のことですがいつまでたっても変わりません。また、母にとって私はいつまでも息子であり続けます。結婚して、妻が母の前では私のことを「清人さん」と呼んでいたので、母も同じようにしていました。昨年父が亡くなって、することが激減した母は急に弱りました。そうすると、不思議なことにまた「清人ちゃん」と呼ばれることが増えてきました。今では、他人の目のない場面ではそのまま返事をしています。
 昨年、父の最期を看取りました。今弱った母を観るにつけ、自分にとっての父と母の違いを強く感じています。私は、両親には随分と世話になったと思っていますし尊敬もしています。たくさん甘えてもきたと思います。しかし、父と母とでは、尊敬の仕方や甘え方、またその内容が大きく違ったなあと感じているところです。先日、「妻が毎日二男の病室を訪れている」ということを母に告げたところ、「当たり前やん!」と言いました。父親である私にはきっとできないと思います。
 平成29年が終わります。今年も色々なことがありました。一番大きなことは、何といっても二条中学校へ赴任したことです。転勤によって生活が大きく変化します、荷物も少なくないので引っ越しも大変です。何よりも、新しい人間関係の中での生活が始まる訳ですから、それなりのストレスがかかるものです。しかし私の今回の場合は、二条中の生徒や教職員、保護者や地域の皆様との出会いに救われたと思っています。新しく出会った人たちにスムーズに受け入れて頂けたと感じているからです。(多分、勘違いではないと思うのですが…笑…)
 今、二条中学校の校長として、生徒や教職員、保護者や地域、学校のために、自分のできることのすべてをしたいと思っています。さあ、新しい年を迎えます。私とこれらの人たちとの関係は、おそらく先に挙げた「母と息子との関係」とは異なるとは思いますが、平成30年を皆様と共に素晴らしい年にしたいと思っています。
 何かとお世話になり、有難うございました。皆様、どうぞよいお年をお迎え下さい。

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「幸せにならねばならない」
 16日(土)、前任校の若い教員2人の結婚式と結婚披露宴に出席してきました。今は2人ともそこを離れて別々の学校で頑張っています。今回は「乾杯の音頭」を任されました。乾杯の発声の前にはスピーチも行いました。(そちらがメインです…笑…)
 こういう席上で、私はいつも若い二人に同じメッセージを贈ることにしています。それが「幸せにならねばならない」ということです。
 現在、日本の社会には様々な原因で厳しい環境の下で生活することを余儀なくされている子どもたちが少なくありません。6人に1人が貧困だと言われる今の社会にあって、結婚披露宴をしない人は少なくないと思います。日々の生活には経済的にも時間的にも“ゆとり”がなく、体を寄せ合うようにして暮らしている家族をこれまでいくつも観てきました。そういう家庭に育った子どもたちにとって、一番のモデルは学校の先生です。教師は、夫婦が互いを尊敬し合って不仲よくすること、愛情をもって子どもを育てること、そういうことを受け持つ子どもに具体的に見せる必要があると思っています。休日の部活動に子どもを連れて学校に来る先生が居ます。色々な事情があってそうしているのでしょうが、これも悪いことではないと考えます。この機会に子どもへの接し方を見せ、生徒が憧れるような親子関係を伝えればよいのです。
 それぞれ違った環境で育った元々は他人の2人が夫婦になります。生活習慣や考え方が異なっていて当然です。一緒に暮らすようになって初めて気づくことも多くあるでしょう。家族になるとは、互いがそれらを受け入れながら、新しいその家庭の文化を作っていくことです。その過程には色々なことが起こります。喧嘩があって当然です。その時に思い出してほしいのです。私たち教師は、子どもたちのモデルにならなければならない、幸せにならねばならないのだと。幸せはやってくるものではありません。理想的な夫婦像や家庭像を抱いて築いていく先にあるものなのです。
 先日、父の一周忌法要を済ませました。父の世話がなくなって母が少々弱りましたが、私の弟妹の家族も含めて、父のいない生活にも慣れました。父の代わりに地域の行事や寺社関係の会合に出る機会も増えました。その立場になって初めて、父が家族のためにやっていてくれていたこととその配慮の多さに気づきます。
『こんな時、父ならどうするだろう』近頃はよく考えます。私が家族や親戚、近所との付き合い方、更に人生について考えるとき、そのモデルの中に父が居ます。
 学校では教職員や生徒のモデルにならなければ…と考えて行動してきたつもりです。社会的な面だけではありません。そういう家庭をも築かなければならないと思って努めてきました。意識し過ぎだと笑われるかもしれません。でも、若い先生方には、是非ともそういう気持ちをもって生活してほしいと思っています。

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学校行事
2/23 学年末テスト(1,2年生)
6組小さな巨匠展見学
京都市立二条中学校
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