最新更新日:2024/12/06 | |
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離任教職員からのメッセージ
【宮本 政和先生】
急な事態でみなさんに直接お話しすることがかなわず,本当に残念ですが,お礼とお別れのご挨拶を申し上げます。 「縁(えん,えにし)」ということばをみなさんもご存じでしょう。私がみなさんと烏丸中学校でいっしょに過ごすことができたのも,不思議な縁のおかげだと思います。 私が「縁」ということばを特に意識しはじめたのは,田舎から上京し,京都で学生生活を送るようになってからです。下宿先を方々探している中で,ある下宿屋のおじいさんが「こればっかりは縁のものやからね」といってくれたことがきっかけです。そのことばで,親元を離れてはじめて一人暮らしをはじめる不安な気持ちが,とても和らいだことを覚えています。あいにく下宿はそことはちがうところに決めたのですが,その下宿の大家さん(お年寄りのご夫婦でした)も,とても親切な方で,ご自分たちの子や孫よりも大切にしていただいていることを,肌に感じました。大学卒業後,仕事をするならこんな優しい人たちにお世話になった京都のまちでしたいと決めたのでした。 それ以来,京都で教師生活を送り,何とか定年まで勤めることができました。実は最後の勤務校となったこの烏丸中学校の近くに,昔,知り合いが住んでいて,教師になりたてだった私は,よくこの界隈を訪れて二人で歩きながら,「こんな教師になりたい」「こんな大人になりたい」と熱く語り合っていたことでした。烏丸中学校に赴任したときに,そのことを思い出しながら,これも本当に不思議な縁だなと感じました。 みなさんも,広い世界の中でたまたま同じ時代に巡り合わせた不思議な縁で,お互いが結ばれています。これにはきっと深い意味があることでしょう。 そして,その縁を生かすかどうかは,お互いを大切に思い合う心によるものだと思うのです。 6年間,このすばらしい烏丸中学校で本当にお世話になりました。ありがとうございました。 みなさんの未来に新たな縁が生まれ,たくさんの深い絆につながっていくことをお祈り申し上げて,お別れのことばといたします。 お元気で,さようなら。 宮本 政和 |
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