京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2013/03/25
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平成24年度末をもって休校となりました。今まで閲覧いただき有り難うございました。

職員室訪問虫その2

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 職員室でブンブン音を立てながら,職員にまとわりつく虫。「スズメバチ?」との声もありましたが,この時期,スズメバチはしつこく人にまとわりつくことはありませんし,もっと静かに飛びます。誰しもがスズメバチと間違える「アカウシアブ」です。山へ入れば,しつこくまとわりついてきたり,クルマに止まりに来たりするのをご存じの方もおられるでしょう。もっとも,彼らはスズメバチに擬態(ベイツ型擬態)して敵に襲われないようにしているのですから,スズメバチと間違ってくれなければ困るわけですけどね。
 山間地では,普通に見られるアブですが,やっかいなアブでもあります。人にまとわりついたりするのは明らかに吸血行為を目論んでいるからです。オスはまとわりつきませんので寄ってくるのはメスだけということになります。つまり,産卵のために,人畜の血が必要なのです。蚊と一緒ということです。兎に角,山に入れば,まとわりついてきますので,対応策を考えておく必要があります。刺される(正確には噛まれる)と電気が走ったような痛みが来ます。毒を持っていませんので,蚊と同じような症状で治まりますが,アレルギー反応を起こしやすい方には病院に行くことをお勧めします。
 下の写真をご覧ください。左は頭部です。左右の複眼の間に隙間があります(黄円に内)。これはアブのメスに共通性のある特徴です。オスは左右の複眼が接していますので,離れてる=メスととらえてください。
 また,右の写真ですが,黄円内にのびている棍棒ようのものは後ろ翅が変化したものです。以前,シロスジナガハナアブの時にお話ししたものです。
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オーシャンブルーに害虫が…

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 今年は,いろいろな虫が一気に発生する年のようですね。先月はクロバネキノコバエに悩まされた学校も有れば,蜘蛛の巣だらけで苦労した学校等々いろいろな話を聞きます。
 今回は「ホオズキカメムシ」の被害です。本校の緑のカーテン事業で育てている琉球アサガオ「オーシャンブルー」に先日から,たくさんの虫がついていると教職員から話があり,調べてみると「ホオズキカメムシ」でした。成虫と幼虫を上の写真に載せています。
 この虫は,冠の言葉どおりホオズキなどのナス科植物の害虫であり,昨年も茄子に大量につくため,つぶして退治したことを憶えています。なぜ,オーシャンブルーにと思って調べたら,ヒルガオ科にもつくそうです。なるほどと納得しました。昨年まではここに茄子が植わっていたのですが,今年はないので,オーシャンブルーを代用食料に決めたのかなと思っています。
 カメムシの仲間は,半翅目(はんしもく)に分類されますので,蝉などと同じように針を刺して樹液や生き物の体液を吸います。サシガメの仲間以外は,植物食ですから植物に栄養が回らなくなり,ついには枯れてしまうこともあります。そこで,花壇用の殺虫剤を散布したのですが,なかなか効きません。生き延びれば,耐性ができますので,この殺虫剤はだんだん効かなくなるといわれています。やはり,つぶす方法が一番良いようですね。根気がいりますが…。

駐車場の鬼??!

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 上の写真を見てお分かりのように,この時期,駐車場横にオニユリ(鬼百合)の花が咲いています。本校のオニユリは茎が細いために,花の重みに耐えられず曲がってしまっています。花びら(内側の3枚)とがく(外側の3枚)が同じような形をしていて,さらっと見ただけでは見分けにくいですが,よく見ると裏側に違いがはっきりしています。
 さて,「鬼百合」とは,不可解な名前がついていますね。鬼という冠がついた由来は赤鬼を連想させるからです。この花びらとがく(総称して花被(かひ)と呼びます)が赤いことと反り返っていることで,赤毛が逆立っているイメージを持つことができるかと思います。怒りを表すときによく髪の毛を逆立てますよね。下の写真左を赤鬼の逆立った毛とイメージしていただくことで鬼百合という名前がついたわけに納得いただけるでしょうか。
 次に,下の写真の右を見てください。茎に付いているむかご(珠芽)です。山に自生するコオニユリとのはっきりとした違いがここにあります。むかごができるのは,オニユリだけです。気の早い珠芽の一つから根が出てきているのがお分かりいただけるでしょうか。数年で立派な鱗茎に育ちます。もちろんオニユリの鱗茎は食用になります。種こそできませんが,むかごが,数年の後には,食用にできるほどに成長するのですから,広く庭や畦などに植えられ,飢饉時の食料としていたようです。
 一説に,オニユリは,はるか昔に飢餓対策として修行僧が中国から持ち帰ったといわれています。ということは,日本に持ち込まれた外来種ということになるのでしょうかね。確かに,民家そばの平地では見かけますが,山にはコオニユリやクルマユリは見かけるもののオニユリは自生していませんね。
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職員室来訪虫その1

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 上の写真を見て何の虫かお分かりでしょうか。オオセンチコガネなのですが…。教頭先生の後ろを大胆にも通過したがために見つかってしまい,掴まってしまいました。写真をパチパチ撮られて後,解放されました。
 オオセンチコガネとは,センチコガネ科センチコガネ属の仲間で,金属光沢を示すことで,その綺麗さからマニアの中では大人気です。写真のオオセンチコガネは,中川では赤銅色ですが,近畿地方でも地域によって緑や青の金属光沢を示すものもいます。宇治市では緑色だそうですし,三重県も南部では青色だとか。このカラフルさがマニアに人気の一つなんですよ。
 ところで,このオオセンチコガネはいわゆるふんころがし(スカラベ)の仲間です。ただ,獣の糞を丸めて転がすというよりは,穴を掘ってそこにため込むというタイプです。一度も見たことがないので,一度は見てみたいなと思っています。
 下の写真を見てください。オオセンチコガネとセンチコガネの単純な見分け方です。オオセンチコガネの頭楯(黄色○内)は富士山を逆さにしたような形ですが,センチコガネは半円形に近いといわれています。
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チョウになれなかったサナギ

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 上の写真をご覧ください。アジサイの葉の裏にずうっとぶら下がったままのチョウのサナギがあります。もう,早1カ月半以上経ちます。サナギの形や付近にありそうな幼虫の食草を考えると,どうやらヒカゲチョウ(ジャノメチョウ科)のサナギであろうと考えられます。
 残念なことに,チョウになれずに死んでしまったサナギです。下の写真右端をよくご覧ください。穴が空いていることがお分かりになるかと思います。ここから,他の生き物が出ていったのです。チョウをよくご存じの方はお分かりかと思いますが,この穴は,寄生蜂が抜け出した穴です。この寄生蜂はチョウの幼虫に卵を産み付けて育ち,チョウがサナギになると成虫になって飛び出していきます。
 何ともかわいそうなチョウだと思われるかもしれませんね。でも,これが自然の決まりなのです。食べる食べられるの関係を保ちながら,ある特定の生き物だけが増え過ぎないようにバランスを保っているのです。
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あづさい(集真藍)

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 あづさい(集真藍)て何のこと?今の名前で紫陽花(アジサイ)のことです。小さな藍色の花,真藍(さあい)が集まっている花という意味になます。「集真藍」という漢字を使っていたわけではありませんし,「紫陽花」は中国の似たような花を間違ったまま使ってしまったことによるものなのです。結局の所,音の「あづさい」が「あじさい」に変化し,漢字は「紫陽花」を広く使うようになってしまったというところでしょうか。
 アジサイは日本固有種でしたが,ドイツのシーボルトが秘密裏に持ち出したことで,ヨーロッパで品種改良が重ねられて,逆に日本に輸入されるようになりました。シーボルトは日本の妻,楠本滝さんに因んで「オタキサン」という名前を含ませています。残念ながら広まることがなかったようです。
 さて,アジサイといえば,梅雨の花。中川では,梅雨の後半から咲き始めます。ところで,アジサイはたくさんの花が集まってできていると言いますが,どれが花びらかご存じですか。青やら赤やら遠くから見えているのは花びらではありません。装飾花といってガクが変化したものです。下の写真の黄枠の中の小さいものが花びらです。黄枠内には,オシベが8本,メシベが2本,青い花びらが4枚写っていることが分かりますね。ガクが目立って花びらが目立たない不思議な花の一つです。
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プールでおぼれかけていた水生昆虫

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 本校教職員が朝のプール点検中におぼれかけている写真の昆虫を発見。すぐに教頭先生へ。教頭先生は,パッと見るなり,袋に入れて,デジカメでパチパチ。
 この昆虫は,ヘビトンボ(ヘビトンボ科ヘビトンボ亜科)です。翅に黄色の模様がついていることで明らかです。ところで,上の写真を拡大した部分の黄色丸内の赤いものは何でしょうね。これがわかれば,生き物をよくご存じの方々です。ダニの仲間で,タカラダニの幼虫と思われます。人に影響があるとは聞いたことがないですが,虫などの小型動物にくっついて宿主の体液を餌として吸っています。
 話を戻しまして,水生昆虫として水中生活のイメージが強いのに,おぼれるとは何ともかっこわるい話ですが…。実は,幼虫は水の中で暮らしていますから水の中は得意ですが,成虫は陸上で生活していますのでプールに運悪く落ちればおぼれるでしょうね。
 幼虫は孫太郎虫(まごたろうむし)と呼ばれ,黒焼きにしたものを疳の虫に効くとして民間薬で利用されています。清流の石の下などに潜み,他の水生昆虫などを食べるどう猛な虫で,あごが強く(下の写真拡大内)噛まれれば相当に痛いです。毒を持っていませんのでご安心を。ところで,学校で見つかったということは,生物指標から,清滝川が大変きれいな水となるのですが…,幼虫じゃないのでたまたまもっと上流からたどり着いたのかもしれません。
 さて,ヘビトンボという名前については,よく言われているのが,捕まえようとしたら,左右の大あご(下の写真黄色枠内の黒い部分が大あごの先)でがぶりとかみついてくる習性がまるでへびようようだとのこと,翅が細長くトンボのようだということから来ているそうです。でも下の写真黄色枠内の頭だけを見ていると何となくへびが想像できるのは私だけでしょうか。
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ウァッ,ハチだ! ブブーッ!残念でした

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 上の写真をご覧ください。アシナガバチです。ブブーッ!実は違います。「シロスジナガハナアブ」です。ぱっと見,アシナガバチかと思いますよね。職員室でもハチだと小さな騒ぎが起こりました。このアブは,虫好きの教頭先生に掴まってしまい,写真標本になってしまいました。
 では,ハチでない証拠をいくつか紹介しておきましょう。下の写真左の顔を見てください。ハチとは似てもにつかない顔をしています。目(複眼)の位置と大きさから,まさに,アブの顔です。そして,ボーッと見るとハエのようにも見えてきませんか。アブの仲間の祖先をたどるとハエの仲間とつながります。顔が似ていて当然なのですね。共にハエ目(双翅目)の仲間です。
 つぎに,双翅目(そうしもく)の言葉通り,見た目,2枚の翅(はね)です。この点でもハチとは違います。ここで,下の写真右の黄色の丸内を見てください。小さな白っぽいものが見えますね。これが,後ろ翅なのですが,変化(退化)してしまったのです。なぜ変化したのかは分かりません。ハエもカ,ガガンボ,ユスリカなども2枚翅です。
 最後に,胸と腹のつながり具合です。アシナガバチは,胸と腹が細い糸状になってつながっていますが,赤丸内を見てください。透明な膜みたいなものが筒状になってつながっています。ハナアブの仲間などは,胸部と腹部に明確なくびれがありません。そこで,アシナガバチに見せるために,透明にし,黒い模様で胸と糸状につながっているかのようにしているのです。上の写真を見直すとなるほどとうなづけるのではないでしょうか。ところで,この透明な部分が,名前のシロスジ(白条)を表しています。
 長々となりましたが,いかがでしょうか。自分の身を敵から守るために毒のあるアシナガバチに似せたのです。このような身の守り方をベイツ型擬態といいます。しかし,不思議に思われませんか。どうしてアシナガバチが敵におそわれないと分かったのでしょう。また,どのようにして自分の体をアシナガバチそっくりに変えていったのでしょう。自然って分からないことだらけです。とてもおもしろいですね。
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この黒いものは何?

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 上の写真をご覧ください。7月10日,本校渡り廊下のコンクリートから黒っぽいい粉みたいなものが出ています。先週から,突然見えるようになり,掃いてもまた次の日には落ちています。天を仰いでも降ってくるものは無し。果たして何なのでしょうね。
 今週に入り,黒いものが増えているとともに,何かごそごそとたくさん動いています。
下の写真でお分かりいただけると思います。クロヤマアリが盛んと動いています。実はここに,巣を作ったのです。
 しかし,何でこんなコンクリートの割れ目なんかに巣を作ったのでしょうかね。先週といえば,結構雨が降っていましたよね。渡り廊下は,屋根付ですから,たまたま女王アリが住みやすいと感じたのでしょうかね。この巣は,近い内に壊されることになるのでしょう。かわいそうですが,やむを得ないでしょう。
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廊下にドロバチが落ちてます

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 6月後半辺りから,いろいろな虫が廊下で死んでいます。校舎内に入って出られなくなったからでしょう。今日はその中で,泥蜂の仲間,オオカバフスジドロバチを紹介します。昔,サッシ戸のビス穴の隙間に巣を作っている仲間がいたことは分かっていたのですが,このハチかどうかはっきりと特定できませんでした。
 このハチは,名前の中にあるように泥とかかわりのある蜂の仲間です。ドロバチは竹筒やサッシの隙間,石の窪みなどに泥を固めていくつもの部屋を作ります。一部屋ごとに,麻酔の効いた虫などを入れて卵を産みます。このハチの場合,泥でできた筒を外に伸ばす特徴があるといわれています。細長い数センチメートルの泥の筒を見つけたら,オオカバフスジドロバチと思ってください。漢字で書くと大(おお)樺(かば)斑(ふ)条(すじ)泥(どろ)蜂(ばち)となります。意味が分かるでしょうか?納得できた方は,虫の通ですね。
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