京都市立学校・幼稚園
最新更新日:2019/03/28
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3月25日(月)26日(火)は紫野小学校で統合式の練習を行います。

春の息吹

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雪が降って大変寒い日があったかと思えば、春を思わせるうららかな日差しを感じられる日もある。運動場わきの花壇をふとながめると、スイセン、オオイヌノフグリ、ホトケノザを見つけた。ついつい見過ごしがちだが、私たちの周りには、確実に春がやってきている。子どもたちには、「知的好奇心」をもってほしいと、この一年、ことあるごとに話をしてきたが、こんな花壇の片隅に咲いている草花にも、ちゃんと名前があることに気づいてほしい。学校は今の季節、この一年のまとめの時期だ。今日も、4・5年生が卒業式の式場準備をしてくれた。次の高学年として頼もしい限りだ。楽只小学校も、まもなく春を迎える。

年頭にあたり

 平成26年の幕開けにあたり,一言ご挨拶を申し上げます。

 本来創立記念日である4月20日に行うべきであった創立140周年記念式典を,昨年12月8日に無事にすますことができました。地域や保護者の皆様に多数ご来場いただきたく,日曜参観日に合わせて実施したところ,多くの方に一緒に祝っていただくことができ,感謝いたしております。また,記念事業の一環として航空写真も実施することができました。これにも,地域の消防関係者の多大なるご協力を賜り,防災への呼びかけも兼ねて実施することができました。さらには,本校の創立者としてその名を刻む,益井茂平翁の4代のちのご子孫にあたる 益井 基氏を北海道函館よりお招きし,メッセージをいただくとともに,子どもたちに記念のクリアファイルをいただきました。参会者にとっても子どもたちにとっても,忘れられない思い出の一日となりました。ご協力本当ありがとうございました。

 さて,140年の歴史をもつ楽只小学校に,141年目の新たな1ページを加える年として,平成26年がスタートしました。子どもたちも,残すところ50日あまりで進級することになります。一つ一つの授業や行事を,この学年の集大成として,立派にやってくれることを期待しています。

 「福祉と人権のまち楽只」を支える次世代の子どもたちは,地域行事や地域の福祉施設・教育施設と連携しながら,多くの学びの機会を得ています。その中で,確実に成長していく子どもたちの姿を見るとき,「個の力を最大限に伸ばし,『生きる力』を育成する」という本校の学校教育目標達成にとって,欠かせない地域の教育力を実感します。

 一方で,児童数の減少は著しく,来年度は,50名を切る見通しがもたれています。児童数の少なさに伴い,児童間の狭い人間関係に起因する様々な問題も見逃せない状況となっています。「井の中の蛙」とならず,「切磋琢磨」しながら,常に挑戦し,豊かな体験と広い視野をもつ人となれるよう,今後も学校教育の中でできることを精いっぱい取り組んでいくつもりです。

 子どもが,自らの夢を実現できるための,確かな学力・豊かな心・健やかな体の育成に向けて,今後も努力して参りますので,どうか変わらぬご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。


人権月間によせて〜「これって当たり前?」

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人権月間を前に,朝会で人権についてお話をしました。
12月は人権月間として知られていますが,これは,1948年12月10日の国連総会において,「世界人権宣言」が採択されたことを記念して設けられたものです。子どもたちには,「一人一人は,大切な命をもって生まれて来ている。心や体が傷つけられるようなことは,決してしてはいけない。あってはいけいない。」という約束を,世界中の人たちがしたことを記念して設けられた,と伝えました。
また,人権を「生存」「自由」「幸福」という三つのキーワードで説明しました。
「生きていること」,つまり,健康で安全で安心した暮らしができるということです。「自由」は,ルールや相手に迷惑をかけない範囲で,自分の希望通りに行動することを妨げられないということです。「幸福」とは,自分の夢や願いをもって,自分の幸せに向かっていけるということです。
そのあと,「これって当たり前?」というテーマで,スライドを使い,特に男女ちがいについてお話をしまいた。
まず,以下の点について,「これって当たり前?」と思っていないか,子どもたちに質問しました。
「バスや電車の運転手は男の人?」「病院の看護師は女の人?」「給食調理員は女の人?」「黒のランドセルは男の子,赤のランドセルは女の子?」「黒・青・緑は男の子の色,赤・ピンク・オレンジは女の子の色?」「ズボンをはくのは男の子,スカートをはくのは女の子?」です。反証も示しながら解説をしていきましたが,多くの子どもたちは,当てはまらないと考えていたようです。
次に,「知らず知らずのうちに,『男の子は,女の子は,こういうものだ』思わされていないか?」という問いかけをしていました。例として,「男の子用,女の子用」と分けられた大手玩具量販店のHPや,テレビのCMで使われている食事風景やドリンク剤の配役について示しました。また,「こんな女の子・男の子になってほしい」というアンケートの結果を示し,女の子には「礼儀作法・おもいやり・やさしさ」が期待される一方で,男の子には,「礼儀作法・おもいやり」に加え,「やさしさ」よりも「職業能力・自立心・忍耐力」が期待されていることに着目しました。つまり,いくら自分は違うと思っていても,「男はこうあるべき。女はこうあるべき」だと思わせようとする力が,知らず知らずのうちに働いている,その影響を受けたものが身の回りにたくさんあるということに気付いてほしかったのです。
さらに,「体の性:わたしの体は男の子?女の子?」「心の性:わたしは自分をどちらだと思っているのか?」「性的指向:わたしはどちらを好きになるのか?」という指標が,今では,どちらか一方に偏るということではなく,個人によって様々だと考えられている,という話もしました。
結局,「人はそれぞれ」で,「自分とは違う。違うからいいんだ。」「こうでなければならないとは思わない。」でほしいと伝え,「あなたは,あなたのままでいいんだよ。」「じぶんらしさを大切に」とまとめました。
最後に,「自分がやられていやなこと,言われていやなこと,相手の体や心を傷つけること」は,絶対にやらないでほしいとも伝えました。

温かな心遣い

この夏,いつもなら,長期の休暇を利用して旅行に行くことが多いのですが,家族が二週間あまり入院していたので,旅行に出かけることができませんでした。
私は,家人が入院していた病院を一日2回訪れるのが日課となりました。だれしも,病院に入院するというのは,気が滅入るものです。殺風景な壁にかこまれた空間は,決して心地よいものではありません。それは,入院している者にとってはもちろんのこと,それを気遣う家族にとっても同じです。
ところが,この病院には,どのような経緯で飾られているのかは定かではありませんが,壁のあちらこちらに絵画が飾られていました。それにもまして,私がうれしく感じたのは,工事中の,エアコンも効いていない蒸し暑い,コンパネ張りの特設廊下の壁に,世界の観光地の絶景写真がたくさん貼られていました。私は,患者さんが,回復したらこんなところに行ってみたいなという気持ちをもち,入院で萎(な)えがちな気持ちを少しでも癒してほしいという,病院看護部のみなさんの願いを感じました。景色の写真ばかりではなく,愛らしい子犬や子猫の写真も飾られていました。犬好き,猫好きの人には,たまらなく愛おしく思えるかわいらしい写真でした。手術した膝を気遣いながらも,リハビリを兼ねて私を見送る家人と,この写真の廊下を歩くたびに,自然と貼られている写真のことが話題になりました。
病院の看護部のみなさんの温かな心遣いに感謝した,今年の夏休みでした。
     (平成25年8月26日 夏休み明けの朝会にて)

読書文化を家庭に

 先日、土曜学習で「図書館へ行こう」という企画をしたところ、11名の申し込みがありました。高学年は部活動の練習などもあり、低学年中心となりました。一度も図書館へ行ったことがないという児童もいました。図書館の存在と、本に囲まれて、ゆったりとした時間を過ごしてほしいという当初のねらいは達成できたように思います。
 休みの日など、家でゲームばかりするのではなく、いろいろな絵本を読んだり、図鑑を眺めたりして時間を過ごしてほしいと願っています。また、これから暑い季節となりますが、空調も効いていて快適な図書館は、大人にとってもお勧めの場所です。親子で行っても十分に楽しめる空間だと思います。当日も、新聞や小説を思い思いに読んでいる大人の方が子供よりも目立ちました。
 読書は、子どもたちの脳の発達に大いに貢献します。本を読んでいると、子どもたちは知らず知らずのうちに頭の中でお話を映像化しています。観客としてばかりでなく、時にはその主人公であったり、作者であったり、監督であったりするのです。そして、同時に、様々な感情や考えを巡らせているのです。読書を通して、知識ばかりでなく、生き方についても学んでいくのです。ゲームやテレビのように受動的ではなく、あくまで読むという能動的な行為をしなければ、前へ進むことはできません。そのためには、国語力だけはなく、忍耐も必要です。しかし、話の展開への期待や知的好奇心が、その困難さを乗り越えさせてくれます。そんな読書文化を、学校でも、家庭でも根付かせたいものです。
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鍛えれば力はつく

5月,6月と児童の宿泊学習の引率に行ってきた。5月25日〜27日の2泊3日で,4年生を三重県の奥志摩みさきの家に連れて行った。6月24日〜27日の3泊4日で,5年生を花背山の家に連れて行った。みさきの家は,いつ行っても児童の成長を感じられる。花背山の家では,泊数が多いこと,対象が高学年の5年生であること,登山を含む挑戦的なプログラムがあることなどから,さらに大きな成長を感じる場面が見られる。
家やビルに囲まれ,テレビやゲームが日常的にある都会生活になれた子どもたちにとっては,野外活動は,目にするものすべてが新鮮である。テレビもゲームもないが,非日常の中で,子どもたちが思わぬ力を発揮するところが宿泊学習のいいところである。楽しい活動が目白押しで,多くの児童が帰り際には「もっといたい」とつぶやくのもよくわかる。
 さて,今回の宿泊学習では,私なりに一つのテーマをもって臨んだ。それは,一日の振り返りをする反省会の進め方についてである。みさきの家の参加児童6名,花背山の家は参加児童8名であったが,ともに4名の引率教員がいた。反省会は,通常,班で一日の反省を話し合い,しおりにまとめて終わるケースが多い。今回は,小規模校の特性を最大限に生かして,以下のように進めた。
 まず,児童は,一日の振り返りを自分一人で考える時間を数分与えられる。
次に,子どもたちは,引率教員一人一人に自らの振り返りを話す。一人一人の引率教員から,おのおのアドバイスをもらい,そのたびにアドバイスを生かして自らの振り返りを作り直す作業をする。
各引率教員は,お互いにどんなアドバイスをしたかは知らないが,ときには児童の振り返りに別の要素を加えるように言ったり,逆に削った方が良いところをアドバイスしたりした。また,「一つ目は,…。二つ目は,…」など,形式面での助言をするケースもあった。
 最後に,全員の前で自分の振り返りを言うのである。初めに聞かせてもらったものよりも,はるかに内容の深まった反省となっていた。
 5年生の山の家では,さらにレベルを上げてみた。全員の前で発表する際に,次に言う人が,聞いた内容についてコメントするという活動を入れてみた。聞き方に大きな変化が見られた。さらに,発表者がコメントを受けて,一言返すという活動も入れてみた。どんなコメントが出されるかわからない中で,臨機応変な対応が求められるが,子どもたちは立派に返していた。
 人前で話すことが苦手な児童もいた。三日目の反省会の際に,数分の沈黙が続くような場面もあった。しかし,その子は,行きつ戻りつしながらも,最後まで発表を続けることができた。聞いている児童も,きっとその子の心の中の葛藤が見えたからこそ,じっと黙って待っていたのだと思う。その児童が,解散式の最後の言葉を担当した。全く原稿なしで自分の感じたことを4点にまとめて立派に発表してくれた。
 実は,5年生は,最終日の午後から4日間を通しての振り返りも行った。そこでも,毎日行っていた反省会の形式を利用して,さらに高度なことを要求した。まず,ペアを作り,一つ目の質問に答えるというものであった。質問は,「三泊四日の活動でもっとも心に残っていることは何ですか? また,それはなぜですか?」というものだ。一方が質問し,もう一方が答える。答えてもらったことにコメントを加え,さらに,そのコメントに対して,もう一言付け加える。終われば,質問者が交代する。時間が余れば,今回の活動に関係することを相互に質問したり,答え合ったりしてよいと伝えた。話しは途切れることなく,5〜6分は十分につながった。ペアを替えて「4日間を通して,見つけた自分の弱点や長所について」「4日間で,自分が感じた自らの成長,変わったところについて」といったテーマで伝えあいを行った。あっという間に1時間の反省会は終わってしまったが,児童の顔には満足感が見て取れた。
 総まとめという意味で,7月1日の朝会の際に,5年生が縦割りグループに一人ずつ入っているので,縦割りグループの中で「もっとも心に残ったこと」「自分の成長・変化」いついて話をしてもらった。まだまだ声の大きさや話し方などに課題は多いものの,教職員も,5年生の成長を感じられた時間となった。
 言語活動の充実が叫ばれる中,教科学習だけではなく,宿泊学習においても鍛える機会はある。すべては,教師の意識に負うところが大きい。また,そのためにどのような手立てを打つかという点も重要である。少人数ならではの取組ではあったが,鍛えようによっては,子どもの可能性を広げられると実感できた瞬間だった。

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「劇団風の子東北」の芝居を見て

今日は,懐かしさを感じながら,久しぶりに「劇団風の子」の芝居を見ました。今から35年くらい前,学生時代に私も児童演劇をやっていました。毎年何回か人形劇や児童劇を上演していました。そのころからあこがれの劇団だったのが,「劇団風の子」です。
今日も,大小のザルや布団たたき・布などの道具を使って,様々なものや場面を表現(形象)していました。以前からこの劇団が十八番(おはこ)としているものです。水中メガネ・マンボウ・タツノオトシゴ・クラゲ・タコ・エイなど,彼らにかかるとただのザルや布が,そう見えてしまうところがすごいのです。子どもたちが口々に何を表現しているのか言い当てていました。まさに,みんなが知らず知らずのうちに想像(ファンタジー)の世界に入っていくのです。大人が見ても,思わず感心してしまいます。
その後,「ぶたぶたとんだ」が上演されました。ストーリーは,子ブタのパンジーが,太陽を隠した雲のせいで病気になってしまったおじいさんを助けようと,雲を追い払うための旅に出るというものです。いろいろな「国」で「空をとべるもの」に協力をお願いするのですが,なかなかうまく行きません。そんな中,「『だれか?だれか?』は『じぶん』でしょ。」というセリフが劇中で繰り返えされます。つまり,「だれかにやってくれないか」とお願いするばかりではなく,そういう時は,思いきって自分でやってみようというメッセージだと私は受け取りました。「他のだれかじゃない,ぼくがやるんだ!」と気付いたパンジーは,必死に険しい山に登り,山頂のお城の王様から教えてもらった呪文を使って,雲と勝負(ザルミントン)します。そして,見事に勝利して,雲を追い払うことができたのです。
 「おじいさんのために」と必死になるパンジーは,初めて出会う人々に積極的に願いを伝えていきます。劇団のパンフレットの「制作にあたって」というところには,「人は自分が他者から『必要とされている』と気付いた時,そこに自己肯定感が生まれ,自ら人の輪(=和)の中に入っていくエネルギーになります。未来を担う子どもたちに,こうした思いが届けばと願っています。」とあります。表現の面白さだけではなく,そんな演者の思いが楽只小の子どもたちに伝わってほしいと願いうばかりです。

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6月の朝会から

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 今日の朝会で、全校児童に3つのお話をしました。
 まず、「虫歯予防デー」のお話です。6月4日は、本校の自由参観日となっていますが、実は、語呂合わせから「虫歯予防デー」でもあるのです。この日を起点に10日までの一週間は、歯の衛生週間にもなっています。子どもたちには、以前、歯科衛生士の方にお聞きした「8020」という数字のことを話します。これは、80歳まで自分の歯を20本残そうという運動だそうです。そのための一番の方法は、歯磨きです。本校でも、多くの子どもたちが朝、昼(給食後)、晩と一日3回磨いているようです。しかし、磨いている時間はどうでしょうか。数秒から十数秒という子もいるのではないでしょうか?先日の歯科検診の結果によると、治療を要する虫歯のある児童は、およそ3割いました。乳歯だからと油断をすると、実は後から生えてくる大人の歯も虫歯になってしまいます。京都市では、小学生は虫歯治療が無料となっています。是非、今のうちに歯科医にいかれることをお勧めします。
 次は、「梅雨」(ばいう・つゆ)についてお話をしました。平素から、知的好奇心をもって、「なぜだろう、どうしてだろう」と疑問に思うことが大切だと子どもたちに伝えています。そこで、「梅雨」(ばいう・つゆ)についても考えてみました。子どもたちは、6月によく雨がふり、「つゆ」と呼ばれる季節があることは知っています。しかし、なぜ「梅雨」(ばいう)と書くのか「つゆ」と読むのかといったことには無関心です。いろいろな説があるようですが、やはり、「梅の実が熟すころ」だからという説が有力なようです。「つゆ」という読みについては「雨露」(あまつゆ)からきているのだろうと考えられています。じとじと雨がふり、カビ(黴)、つまり、黴菌(ばいきん)が増える季節なので、「黴雨」(ばいう)と呼ばれていたのが、「梅雨」に変わったという説もあるとか。語源や意味を調べてみるのは、楽しいものです。国語辞典や漢字辞典の勉強をしている3年生、4年生には是非、たくさん調べてほしいものです。
 最後に、最近、子どもたちががんばった姿を見せてくれた点について紹介しました。すでにHPにも載せましたが、4年生がみさきの家において、大集団の中で大変な活躍を見せてくれたことを取上げ、まもなく長期宿泊学習で花背山の家にいく5年生も、紫野小学校との交流の中で活躍してほしいと伝えました。部活動のバレーボールのメンバーも、平素の練習を生かし、対外試合で力を発揮してくれました。まさに、学校での練習の成果を、様々な場面で発揮してくれている児童の姿は頼もしいものがあります。

大集団の中で見せた子どもの新たな一面

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楽只校に赴任して2カ月。毎日のように授業の様子を見に行く中で、たびたび子どもたちの素敵な姿に出会います。授業ばかりでなく、先日は、4年生児童と一緒に三重県の京都市野外教育センター「奥志摩みさきの家」での宿泊学習に行き、ここでも子どもたちのさらなる成長を期待させる出来事に出会いました。
 みさきの家の活動では,小小連携の取組の一環として、同じ中学校区の紫野小・乾隆小と時期を合わせ、一部プログラムを一緒に取り組んでいます。単級・少人数という楽只校においては、子どもたちの人間関係は、入学時あるいはそれ以前から変わらず、児童相互の力関係も、知らず知らずのうちに固定的になりがちです。
ところが、そんな中、思わぬ子どもの姿に出会いました。学校では一見おとなしいと思われていた子が、7人グループをつくるゲームの中で、他校の見知らぬ男児に声をかけました。7人グループが出来てみると、女児はその子一人だけだったのです。しかし、動じることなく、堂々と自己紹介している姿を見て、意外な一面を発見できたとともに,日ごろ培った力を大集団の中で発揮することの大切さを実感しました。しかも、その子は,一日を振り返る反省会の場で、勇気を出して話かけ、友だちができた喜びを語っていたのです。
 「学校は社会の縮図」とよく言われますが、“切磋琢磨”という観点から、今回は、日ごろ経験できない人間関係づくりのよい機会を得たように感じました。

言葉の力をつけよう

 私たちは,言葉を使ってものごとを考えます。また,自分の思いを伝える方法には,絵や図表もありますが,やはり,言葉を介して行われることが多いです。相手にわかる言葉とその組立て方を子どもたちは,どこで,どのように学ぶのでしょう。 
 家での会話だけでは,言葉の力は十分に育ちません。家庭内では,論理的な構文は必要ありません。文末まで言う必要もないのです。「あれ,取って」「おふろ」「いらん」など,「だれが」「いつ」「何を」「なぜ」「どのように」「どうしたいのか」といったことをくどくど説明する必要はありません。これは実に自然なことです。敬語を使う必要もありません。家庭内で敬語など使えばかえって不自然です。
 では,学校はどうでしょう。社会では,と置き換えてもいいでしょう。相手にわかりやすい言葉を使って,相手にわかりやすい組み立てで話すことが求められます。もちろん,相手への配慮も忘れてはなりません。聞く力も求められることは言うまでもありません。
本校では,授業は公の場と考え,友達同士においても先生に対しても,丁寧な言葉を使うよう指導しています。また,あらゆる場面で,言語活動を充実させ,言葉の力をつけようと努力しています。しかし,学校の時間だけでは,十分に身に付きません。
 これを助けるものの一つが,読書です。文字情報は,頭を使わないと解くことができません。子どもたちは,言葉の意味や繋がりをもとに頭の中で映像化をします。映像化によって,様々な感情が沸き起こります。想像も広がるでしょう。読書は,実際には体験していない,あるいは体験できないようなことも体験させてくれるのです。言葉を介して子どもたちの知識も感性も広がります。このことは,自らが使える言葉の量を増やし,言葉の使い方を学ぶ機会ともなります。図書館などを利用して,読書機会を増やしたり,読書習慣を身につけたりすることをお勧めします。
 また,論理的で丁寧な言葉を,自ら使う機会を設けることも大切です。たとえば日記や手紙などの書く機会を増したり,地域の大人の人などと敬語を使って会話をする機会を増したりするなど,できることはたくさんあります。
 文字情報を読み解く力,言葉を紡いでわかりやすく相手に伝える力,さらには,人の話をきちんと聞く力は,生涯にわたって学習するための基礎・基本の力です。

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学校行事
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