最新更新日:2024/09/27 | |
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リスクをとってシュートを狙うチャレンジ
校長の恩田です。学校閉鎖期間が終わったとはいえ,まだお盆真っ只中の16日の土曜日。それにもかかわらず,生徒たちは文化祭準備に熱心に取組んでいます。サッカーネタで2回にわけて,これからの教育について考えたことを書かせていただきたいと思います。
3対2の有利な状況だったのにシュートまで持ち込めないとか,ファーストタッチがまずくて2対2の状況に追い込まれていたりするなど,とにかくシュートに持ち込むうえで大切なスキルを身につけなければ世界で戦っていけないことが今回のW杯であらためて明らかになりました。相手ボールになると,シュートを打つこと自体に失敗の原因を求めてしまい,子どもたちが思い切ってゴールを狙うということ対してに躊躇うのは当然です。 今回優勝したドイツの若手選手育成は2000年ころから先進的になり,アタッキングサード(相手ゴール側の3分の1のエリア)に侵入してシュートを狙わない選手は監督やコーチから厳しく指導を受けるようになりました。もちろん,闇雲にシュートを打つわけではありません。ゴールを狙う「スイッチ」を入れる瞬間を逃さないサッカー観を育成し,そこでいざ勝負となれば,逃げずに必ずシュートまでもっていく。そういうことを試合だけでなく,練習から行動に起こせるような指導に変えたと聞きました。試合の評価が「今日のボール回しはよかった」ではすまなくなったといえます。 もしかして,「学校」から「社会」,「学ぶこと」から「はたらくこと」への移行についても,「ボール回し」が多すぎるのではないでしょうか。本校の取組も「リスクをとる探究者」育成に向かってさらなる脱皮が求められているのではないかと感じています。 生徒は毎回テンションが異なることも想定に入れるべきですし,1分1秒ごとに変化する繊細な心の持ち主です。失敗してもチャレンジしたことをほめる心の広さと,成果を出した喜びを実感できるのが本校の探究活動。その活動には「高みを目指す」からこそプレッシャーがあり,かつ高度な判断力を必要とします。教師も人間だからうまくいかない指導をしてしまうこともあります。そんなときは生徒に素直な感想を聞いてもいいと思います。 |
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