最新更新日:2024/09/25 | |
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ソフトテニス秋季大会から学ぶ
ソフトテニス秋季大会から学ぶ
文責:校長 10月19日、20日とソフトテニス秋季大会があり、応援に出かけた。 大会は、1回戦を勝つと次の試合までの時間がかなりある。その間、他の学校の試合を見ることになる。 他校の試合を見ていて、ある選手に目に留まった。その子は、後衛の子で一生懸命にボールを返すがポイントにはつながらず、チームは第1ゲームを失った。そして2ゲーム目も善戦はするのだけれど、なかなかポイントがとりきれない。そして、ライン際の際どい一球を決められ2ゲーム目も失ったと思われたあと、この子はそのボールの位置を確認を求めて審判に質問に行った。きっと気の強い子なんだろう。しかし自分が納得のいかないことには確かめようとする気迫が感じられた。審判が確かめた結果、判定は変わり、デュースアゲイン。もちろん相手のチームからも確かめる質問はあったが、その判定は変わらなかった。そして、そこから「変わった」 変わったのは、前衛の子の動きだった。どんなボールにもくらいついていこうとする気迫が第1ゲーム以上に出てきた。「自分の後衛が、どんなことをしても勝とうとしている。私にできることは・・・」そんな思いを感じて動きが変わったように、私には思えた。大原の子なら、きわどい判定があっても、のんびりしていて、まあいいかと思って過ごしてしまったかもしれない。しかし、この子たちは、勝ちに飢え、必死でプレーをしていた。 あるシーン。前衛にボールが上がった。スマッシュチャンス。しかし空振りをしてしまった。しかし前衛の子は、後ろ向きでボールを相手コートに返した。あきらめない。後衛に任せない。私がやるんだ。それを見ていた人たちから「うおー」という歓声が沸き上がった。その続きのボールは、後衛の子がレシーブをネットにかけて終わってしまったのはご愛敬だが・・・。 改めてソフトテニスはひとりでやるスポーツではないと思った。そして試合中でも、変わっていく子どもたちがいることを知った。チームが一つになっていく過程を見たように思えた。 それまでに声は掛け合っている。しかし、信頼が生まれるのは、ひとり一人のひたむきな姿。一人でがんばるのではなく、チームとして戦うことにこだわること。相手が強豪チームであっても、自分たちのテニススタイルを貫き、レシーブを振り回されていても、走って追いついて返していく。そして最後には自分の前衛に決めさせていく。逃げることはしない。 この試合、負けてしまったけれど、大原の子にも見てほしい試合だった。見習ってほしい選手たちの姿だった。 ありがとう。これからも会場で会えば応援していきたいと思います。 文化祭講評 2019_10_10
文化祭講評 会場で話したことに加筆しています 文責:校長
9年生にとっては最後の文化祭、9年間の集大成です。 1年生にとっては、大原学院で味わう、初めての文化祭です。 それ以外の学年にとっても、メンバーは同じでも「今年しかできない」文化祭です。 (1)3・4年生「子どもサーカス〜It's ShowTime」 いろいろなことに挑戦していました。 背景のすごさ、衣装のすごさ、華やかさ満開、わくわく感満載 これぞ今年の文化祭のスタートを飾る学年劇でした。 フラフープ成功、体全体で表現。チアリーダーかわいい。 マジックショーでは、敢えて説明を言わないセリフレス。 むずかしいことに挑戦しました。 マジックの定番、胴体離しと剣を突きさすショー、見事成功! 大道具がんばったなあ そしてサイレントの極み、パントマイムに挑戦! 言葉をつかわない分、高度な表現力が必要になります。 3・4年生、大人になりかけの時期、少し背伸びさせ、でも子どものかわいさも残す 大人顔負けのサーカスショーでした。お見事!! (2)1・2年「京のわらべうた」 和のテイスト満載 大原の四季を伝える映像 やっぱり大原、いいところだなあ。 わらべ歌が次々と歌われ、そこに季節の移り変わり、生活している姿を盛り込んでいました。 「伝統文化」は次の世代に伝えていかなければならないモノ、その中心には必ず子どもたちがいます。 「子どもたち」「地域」「伝統文化」 この大切にしていかなければならない3つのモノが、劇には盛り込まれていました。 ♪明日もあそぼ またあした♪ みんなで遊ぶことの楽しさも伝えていました。 スマホ、ユーチューブなど、機器を使って楽しむだけではなく、 自然や伝統文化の中で楽しみを見つけていくことも大切にしてほしいと思いました。 追記、 翌日、グランドで体育の授業を待つ1・2年生。劇で演じた「京の大仏さん」を歌い遊んでいる姿に、文化祭のための劇ではなかったと、うれしくなりました。 (3) 5年 ダンス・和太鼓「♡BE HAPPY」 5年生全員のヒップホップダンス。がんばれ男子! 苦手なことに挑戦するのも学校だ! ダンスが終わるとセリフが入ります。「しんどいことから逃げずにがんばりぬくこと」「わがままを言うのではなくガマンすること」「仲間と一緒だからできることがあること」 ダンス披露発表会ではありません。三千院学習での学びを生かそうとしていました。 このあとは太鼓の音が会場中に響きます。 6人は一つになろうとしていました。音のずれは・・・ない。ひたすら太鼓を打ち続ける。 “心に届け、会場のヒトの心に届け、今までお世話になったヒトの心に届け”と。 しんどいことから逃げずに、仲間と一緒だから成功しました。 三千院学習から学んだことを、太鼓をたたく姿で実践している発表でした。立派!! (4) 6年「原爆の火」 6年生は、毎年、広島発見旅行の事前学習として平和劇を行っています。 今年は、来年の東京オリンピックを意識した題材を取りいれ、広島ではなく福岡での話でした。 演技中心から映像を中心に、語り部のようにたんたんと伝えていく手法は、今までとはテイストの違う平和劇でした しかし、直接広島の町をメインにしないからこそ、“戦争ってどんな所でも、どんな人々にも、怒りや悲しみを与えるんだ”とわかります。 「恨みは恨みを生む」「当たり前が本当は大事」そんなことをたんたんと語りつないでいきました。 平和な世の中にしていきたいよね 最後のメッセージは、「私たちはこの平和の火を消さないように、戦争と平和について学び、考え、語り継いでいきたい」 これからも学習を深めて、11月、広島発見旅行に行きましょう。 (5) 7年「たのきゅう」 落語あり、大道演芸あり、寄席に行った気分を味わさせていただきました。 落語の持つ「お客さんを笑わせ、楽しませ、途中ほろりとさせ、最後は落ちに持ってくる。」劇全体にそんな空気感がありました。 たのきゅうさんがいろんなヒトに化けるところなんか、ひとり一人の個性をよくつかんでいて楽しかった。 セリフのメリハリ(強弱や間)、場面のメリハリ(ON OFFの使い分け)など、「メリハリ」がすごくきいていて、一時もあきさせない工夫がされていました。大道具もがんばっていましたね。 主人公が最後ハッピーに終われたのは 「普段からの行いが大切」「困っているヒトを助けていたから」 そんな、教訓も教えてくれた劇でした。 でも、なんでウワバミは、しかえしにお金を降らしたのかわかってる? これが落ちなんだけど、わかった? (6) 8年「My way〜努力すれば花開く〜」 「学校なんてなくなればいいのに」「ほんまありえへんし」初めは刺激的なセリフのオンパレード。 しかし、「一生懸命したい・・かも」と少し弱気になって、最後には「人生変えてみせるぜ」と言ってしまう主人公がいました。「勉強ってむずかしいや。でも・・・楽しいや」と、教師を泣かせるセリフも入って、主人公がこのあとどう成長していくか気になっていましたが、そこはあまり語られず、ハーバード大学に入学していました。 至る所にこだわりがありました。 乱闘シーン。暴力をふるう寸前で暗転。「小さい子には暴力シーンは見せられないよ」そんなこだわり。ダンスシーン。8年生全員で踊るダンスは、きれっきれ。「これが一番見せたかったの?」と思わすようなこだわり。見応えありでした。 そして、口ではいろいろ言ってても仲の良い同級生と先生。この仲の良さが最大のこだわりでしょう。 でも、2×4がわからない高校生が1年でハーバードに行けるなら、そのコツを教えてほしいなあ。 (7) 9年「本当の平和〜74年後の今〜」 テーマは「沖縄の平和を考える」です。 それを修学旅行で経験したことと現代の時事問題をうまく関連させていきました。 戦争が行われていた74年前の過去、今を生きている若者たちの現在、それを客観的に見ている沖縄の神たち。「過去・現在・永遠の時間」時代も存在も違う3つの立場から、沖縄を考え、家族のことを考え、現実に揺れ動く若者たちの姿を描いていました。 「何が正解かわからない」「しかし全てが同じ方向を向いている」「それはみんなが争いのない平和な毎日を望んでいるということ」 そんな心の葛藤や前向きに生きたい思いを、場面転換やBGMなどで工夫し、学院生にわかりやすく伝わるように、演じきってくれました。さすが9年生! 「だから、京都大原学院では沖縄に行っている」これを胸をはって言える劇でした。 バスガイド石川千晶さんにも見てほしいなと思った、最高の劇でした。 文化祭は、個人のがんばりと、集団(学年)でのがんばりがミックスされる行事です。 それだけに、よい思い出を積み重ねて、個人としても集団としても成長していってほしいと願います。 今日は、素晴らしい文化祭になったと思います。 会場にお越しの皆さん、教職員の皆さん、そして今日の主人公だった学院生の皆さん ありがとうございました。 今日はみんなで喜んで、また来年へとつないでいってほしいと思います。 これで講評を終わります。 |
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