最新更新日:2024/09/26 | |
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愛(め)でるということ
9月25日(土)に開催しました「第31回柿の実運動会」には多くの保護者・地域・ご来賓の皆様にご来校いただき,子どもたちにあたたかいご声援を賜りました。子どもたちは「最高の絆で勝利をつかめ!」のスローガン下,演技・競技・応援にと自分の持てる力を存分に発揮しました。目標に向かって心を一つにし全力を尽くす姿は人間としての輝きに満ち,私たちに感動を与えてくれる瞬間です。子どもたちも成就感・達成感と共に「協力すること」「やりぬくこと」等の大切さを学んでくれたことでしょう。
平安時代に書かれた本の中に「虫愛づる姫君」というお話があります。この姫君は小さな虫籠に毛虫を入れて「可愛い可愛い」と大切にします。そうして姫君はこういうのです。「毛虫はじっくり見ていると段々きれいな蝶になっていく。毛虫が生きる過程の中に美しいものがあるのです」…姫君は毛虫の「いのち」を見つめていたのです。「愛でる」とは,現象だけを見るのではなく,その奥にある本質(いのち)を慈しみ,愛するということなのです。 運動会の時,あたたかいまなざしで子どもを応援される皆様を見ながら,前述のお話を思い出していました。勿論毛虫と子どもを一緒にするわけではありません。しかし学校創立以来,板橋地域に「子どもを愛でる」文化が根付き,継承されてきたことはまちがいないでしょう。 「銀(しろがね)も金(くがね)も玉も何せむに まされる宝子に しかめやも」 山上憶良 「金銀財宝がいったい何になるだろう。何にもまして貴重な宝,子どもという宝に及ぶものはない。」と訳すことができます。子どもたちがどのような姿を現してもそれは成長過程の一つ,現象の奥にある「いのち」を見つめることが大切なのです。10月8日で前期が終了,そして10月12日から後期が始まります。家庭・地域の皆様との連携をより一層深めながら「子ども」という宝ものを育んで参りたいと思います。 |
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